2025年12月13日(一日目)
1130-1145
安部弥生(屋久島町民)
「2025年屋久島における民謡まつばんだとそのうたい手たち」
まつばんだがテーマとして取り上げられた2015年屋久島学ソサエティ第三回大会から10年。節目となるこの機会に、屋久島内でまつばんだがどのようにうたわれて居るのかを記録に残しておきたいと思います。
1145-1200
荒木真歩(京都市立芸術大学・日本伝統音楽研究センター特別研究員)
「屋久島での『文化』調査の再考」
発表者は2021年を中心に屋久島の楠川集落に住み込み調査をおこなった。本発表はその調査から集落内の社会を踏まえて「文化」とは何かを再考する。様々な行事等に参加した経験を提示しながら、島全体の「文化」を多くの参加者と考える機会にしたい。
1200-1215
中島成久(法政大学名誉教授)
「遊び仕事としてのイソモン採取――その商品化がもたらす海のコモンズの悲劇」
遊び仕事ととしてのイソモン採取は開発の時代に海の生態系も荒廃し、資源量が減った。さらに1993年の世界遺産登録により、イソモン採取が商品化した。イソモン採取は「いつでも、どこでも、だれでも」できるとされ、海のコモンズの悲劇を招いている。
1215-1230
杉下智彦(屋久島尾之間診療所)
「屋久島健康圏構想2025:新たな地域医療・介護構想について」
屋久島では、高齢化の加速や産業構造の変化により、医療・介護サービスの持続可能性が危ぶまれる状況です。人口動態や疾病変化を踏まえた地域診断や住民アンケートの結果をもとに、屋久島における医療と介護の展望についてお話しします。

2025年12月14日(二日目)
900-915
亀田果夏(京都大学大学院人間・環境学研究科修士1年)
佐藤博俊(京都大学大学院人間・環境学研究科教員)
「糞生性トフンヒトヨタケ複合体の分類体系の整理に向けて」
発表者は屋久島を中心に行った全国的な調査から、糞生菌(動物の糞から発生する菌類)であるトフンヒトヨタケは複数の種に分かれる可能性が高いことを確認しました。この研究の進捗状況についてお話しします。

915-930 *ZOOM発表
大沼明日佳(金沢大学自然科学研究科修士2年)
「ヤクザルのキノコ食行動について」
ヤクザルは多種類のキノコを食べるが、どうやって毒キノコを回避しているのだろうか。本研究では、サルが食べる・食べないをどう判断しているのか、その基準の解明を試みた。
930-945
Lee Boyun (イ ボユン)(総合研究大学院大学 JSPS外国人特別研究員)
「ヤクシマザル特有の非母親による乳児扱い」
霊長類は他個体の乳児に関心を示す。ヤクシマザルも例外ではないが、その関心の示し方には他種と異なる特徴がある。本研究では、ヤクシマザルの社会的欲求と制約が乳児への扱いにどのように反映されているのかに焦点を当て、その固有性を探る。

945-1000
角田史也(京都大学生態学研究センター博士1年)、佐竹まどか(宇都宮大学)、亀田果夏(京都大学)、仲渡千宙(広島大学)、手塚詩織(東京農工大学)、金原蓮太朗(京都大学)、南川未来(京都大学)、榊原未桜(京都大学)、Negin Eslamibidgoli(京都大学)、柴田尚輝(京都大学)、伊勢上さくら(東京理科大学)、福田澪李(東京農業大学)、半谷吾郎(京都大学)
「サルによる食害がツバキの結実に与える影響」
スギ林に生息するサルは、ツバキの開花期に花を大量に破壊して中の蜜を食べる。本発表では、サルによる花の破壊がツバキの結実に与える負の影響について調査した途中結果を報告する。

1000-1015
長谷川匡弘(大阪市立自然史博物館)
「ハナヤマツルリンドウの「驚きの」送粉者」
私は屋久島高地に固有の植物について、主にどのような動物が花粉を運んでいるかということを調査している。今回はハナヤマツルリンドウの調査結果(中間報告)について報告する。
1015-1030 ZOOM発表
渡邉 彩音(名古屋大学大学院 生命農学研究科 博士2年)、中川 弥智子 名古屋大学大学院 生命農学研究科
「ヤマモモの生活史特性」
ヤマモモは、屋久島の低地照葉樹林の主要な林冠構成種の1つです。今回は、ヤマモモの種子散布を調べるにあたって収集した、実生動態や性比などの生活史特性に関するデータをまとめたのでご紹介します。

1030-1045
遠藤翼(新潟大・農・4年)、阿部晴恵(新潟大佐渡自然共生科学センター)・川西基博(鹿児島大学・教)・崎尾均(新潟大佐渡自然共生科学センター)
「屋久島内におけるサツキの形態の比較」
渓流植物とされるサツキは屋久島に隔離分布し、山頂部にも生育する。本研究では、島内の渓流域と山頂域などの集団間の葉形態を比較し、生育環境との関係を考察する。
1100-1115 ZOOM発表
熊井勇介(独立行政法人 水産研究・教育機構)、宮正樹(早稲田大学研究院 ナノ・ライフ創新研究機構)、佐土哲也(千葉県立中央博物館)、黒木真理・山川卓・小林龍史(東京大学大学院農学生命科学研究科)
「河川の勾配は魚類の種構成を決定する」
河川によって魚類の種構成が異なる要因は何か? 環境条件の異なる屋久島の10河川において、河川水中に存在する「環境DNA」により生息種を調べた結果、河川勾配が、ハゼやウナギなど一生の間に海と川を行き来する魚類の種構成に影響することがわかった。
1115-1130
金谷整一(森林総合研究所九州支所)、手塚賢至(屋久島・ヤクタネゴヨウ調査隊)、池亀寛治(種子島・ヤクタネゴヨウ保全の会)
「絶滅危惧種ヤクタネゴヨウの衰退-30年間のモニタリング結果から-」
屋久島及び種子島にのみ自生する絶滅危惧種ヤクタネゴヨウの適切な保全のため、個体群動態や衰退要因等の解明が重要かつ急務である。本報告では、両島の各地に設置した調査地のモニタリング結果から、今後の保全策について議論する。

1130-1145
田村利久(屋久島高校 2年)
「屋久島憲章について」
屋久島には屋久島憲章という、屋久島の理想の姿を示し、そこに向かう姿勢が定められた憲章が存在しますが、現在よりも更に活用の余地があったり、知名度を増やしたりできると考え、スライドにまとめました。