屋久島ソサエティカフェ

 約40年前、世界遺産登録前に実施された総合調査と、それを通じた研究者と島民の交流から、島全体を学びの場と捉える「屋久島オープンフィールドミュージアム構想」が提唱されました。この考えを具体化するため、研究者が最新の知見を島民に、島民が島での実情や実感を知見として島外の研究者に伝える、双方向・未来志向の交流の場として「屋久島学ソサエティ」が生まれました。
 今回は、みんなで仲良く話せるように、『屋久島ソサエティカフェ』という形で行います。カフェでおしゃべりするみたいに、研究者の先生たちのテーブルを囲んで、気になるテーマについて自由に話したり、質問したりできます。研究のことと島のくらしをつなげて、みんなで知恵を出し合い、島の未来をよくしていくのが目的です。ぜひ、みんなの声を聞かせてください。

参加対象

小学生低学年以上
*小学生の方は保護者同伴が望ましいです。

質問コーナーの研究者

昆虫:金井賢一(鹿児島県立錦江湾高校)
「鹿児島昆虫同好会で会誌の編集をしています金井です。当日は,屋久島在住の久保田義則さんと一緒に,屋久島の昆虫についてお話しします。でも,分かっていないことの方が多いんですよ!一緒に調べてみませんか?」


動物:半谷吾郎 (京都大学)
「わたしの先輩たちが屋久島でサルの研究を始めてから50年。わたし自身は約30年。これだけ研究してもまだ分からないことがたくさんあります。サルやほかの生き物のふしぎについて、一緒に語り合いましょう。」


動物:揚妻芳美 (Waku Doki サイエンス工房・北海道大学)
「屋久島でおもにシカの暮らしを調べています。シカに抱くイメージは、かわいい、厄介者、美味しそう…など、人さまざま。だからこそ、みんなで語ることで新しい謎や発見があるかもしれません。参加を待っています。」


道具(狩猟の罠、野生動物の利用)」:服部志帆 (天理大学)
「私は「狩り」の研究をしています。かつてシカやサル、イタチは、島の人たちにとって食べ物や道具、薬、商品で、とても大切な存在でした。実際に、角や皮に触れながら、野生動物と人間の関係がどんなふうに変わってきたか、考えましょう。」


樹木、森:高嶋敦史 (琉球大学)
「ヤクスギ林の継続調査に関わり始めて24年が経ちました。また近年は,照葉樹林の調査にも首をつっこみ始めています。屋久島の森の成り立ちや人々との関係について,様々な角度からお話しできたらと思っています。」


樹木、森:金谷整一(森林総合研究所)
「絶滅危惧種ヤクタネゴヨウの保全を中心に、森林植物の保全遺伝学を研究。大気汚染や温暖化の影響、共生菌根菌の探索、他植物の生態研究など多方面に取り組んでいます。」

日時

2025年12月14日(日曜日)大会2日目

タイムスケジュール

13:30から13:40 趣旨説明
13:40から13:55 屋久島での研究者と島民の交流について(山極)
14:00から14:30 第1ターン
14:30から14:40休憩
14:40から15:10第2ターン
15:10から15:20休憩
15:20から15:50第3ターン
15:50から16:00 総括(半谷)