2019年度 第2回 理事会

2019年度屋久島学ソサエティ第2回理事会 議事録

日 時:2019年12月7日(土)12:10~13:10

場 所:屋久島離島開発総合センター

参加者:湯本貴和(会長)、手塚賢至(副会長)、金谷整一(総務・会計担当理事)、杉浦秀樹(ウエブサイト担当理事)、小原比呂志(企画担当理事)、古居智子(企画担当理事)、中川正二郎(普及・広報担当理事)、田平拓也(普及・広報担当理事)、手塚田津子(事務局)、木原(屋久島町役場)

以下の議題が提案され、参加者一同で議論した。

1.開会イベント等に参加(招聘)された団体への謝金支出について:これまで大会に関するイベントに際し謝金の支出は、まちまちであった。そこで今後は基準を決め、謝金の金額を統一しようということになり、議論の結果、イベント1件あたり、5,000円を限度に謝金を支払うことが提案され承認された。

2.「会誌編集費」の増額について:会誌の印刷・発行は本会の重要な事業に位置付けられ、その作業に多くの労力と技術が求められる。それに対する対価として、「30,000円」を支払うことが提案され、承認された。

3.「テープ起こし費用」の定額化について:会計の支出に「会誌編集補助費」に組み入れられている。これまで主にテーマ別セッションを文字化し編集するにあたり、その前段としてテープで記録された内容を文字に書き起こす作業を、関係者あるいは希望者に依頼していた。会誌編集と同様に、テープ起こし作業は、本会の大会における重要なイベントにあたり、正確に記録することから、その労力は非常に重い。しかしながら、これまでに、その対価となる謝金についての明確に決められていなかった。そこで、テーマ別セッションの開催時間に10,000円/時間を積算して、作業者に謝金を支払うことが提案され、承認された。なお、セッションの時間が延長になった場合でも、開催予定時間を算出基準とすることが確認された。

4.「大会講演者旅費等」の増額ならびに支出内容について:これまで招聘した講演者に対し、旅費の実費相当を支払ってきた。しかしながら、講演者自身で旅費を工面して参加される場合も多かった。また、講演に対する謝金は支出していなかったため、招聘した講演者に対し、申し訳ない。そこで、内容を精査し、旅費とともに、大会中における懇親会への無料参加(招待)および講演当日の昼食(お弁当)を支給するとともに、支出予算額を当初の「30,000円」から「50,000円」に増額することが提案され、承認された。

5.「事務印刷費」の増額について:事務局では、これまで使用していたコピー機の老朽化を受け、機能充実および印刷が速い新機種をレンタルしたいと考えている。レンタル料金は8,000円/月(96,000円/年)とこれまでの予算50,000円/年と比較して倍近くになるが、レンタルであることから、紙代は会による支出になるが、トナー代(カラー&モノクロ)が料金に含まれており、故障等の場合は代替品との交換も可能である。したがって、「事務印刷費」は例年以上に増加するが、事務局作業の効率化等を鑑みると新機種をレンタルした方が良いのではと提案があり、承認された。なお、「印刷の紙代」については、2020年度予算より「事務峡品代」に組み込むことにした。

6.「事務局手当」の増額について:これまで事務局(総務・会計)を手塚田津子さん一人にお願いしてきた。しかしながら、会員数の増加や事務作業の煩雑化により、対応が困難になっていることもあり、事務局を総務と会計の2つに分割する案が示された。それによると総務は手塚さんとし、会計を屋久島在住の山口容子さんに担当してもらいたいとの提案があり、承認された。これに伴い、事務局手当がこれまで180,000円/年であったものを、200,000円/年に増額してそれぞれに均等配分(100,000円/年)する案も併せて提案され、承認された。

7.「繰越金」の計上取りやめについて:予算を立案するにあたり、「繰越金(=剰余金)」を前年度までの決算状況を踏まえて計上していたが、他の予算項目との兼ね合いや実情とだんだん合わなくなってきたことから、収入と支出が0になる予算案、すなわち「繰越金(=剰余金)」を計上しないことが会計担当理事より提案され、承認された。このことは、2020年度予算案から適用されることが確認された。

8.会誌の広告枠と広告代の変更について:これまでは、1/4ページ:2,000円、1/2ページ:4,000円、1ページ:8,000円と広告枠の大きさに比例した広告代となっている。しかしながら、大きい枠になるにつれ割安感がないことと、会の収入という観点からすると小さい広告枠の広告代の見直しが必要であることが提起された。そこで議論した結果、1/4ページ:3,000円、1/2ページ:5,000円、1ページ:8,000円という案が出され、審議の結果、承認された。

9.広報(広告)担当について:会の運営を確実に支える意味でも確実な収入の確保は不可欠である。本来ならば、「会計理事」が担当すべきところであるが、現任の金谷が島外にいることで、なかなか営業活動を行えていない。そこで島内に在住し、営業活動できる役員に担当してもらえたらと発議があった。そこで、議題6で承認された事務局の会計担当の山口容子さんにできる範囲でお願いすることとし、島内在住の理事会メンバーがサポートすることが提案され、承認された。

10.会誌の配布先について:現在、会誌は島内の小中学校、屋久島環境文化村センター、屋久島環境文化研修センター、屋久杉自然観、町内図書館、鹿児島銀行屋久島支店(宮之浦)、鹿児島県立博物館(2018年まで)等に配布されている。今後は、読者および会員、広告企業の開拓を鑑みると、配布(購読)先を増やした方がよいと考えられる。会員の中にも研究機関、大学の研究者もいることから、それらの所属先や、地元の鹿児島大学等の図書館に依頼してはとの提案がなされ、承認された。ただし配布先の増加に伴い、印刷部数をこれまでより増加(=機関誌発行費の増加)が見込まれることから、これらの点については適宜、理事会で議論することとなった。

11.会誌のISSN(International Standard Serial Number:国際標準逐次刊行物番号)登録について:当会では、これまで会誌「屋久島学」を定期的に発行してきており、更なる会の活動状況の紹介、読者および会員、広告企業の開拓を鑑みると、ISSNへの登録が必要と考えられる。そこで2020年度中にISSNに登録し、次号(2020年12月発行予定)にはそのナンバーが付されるよう総務・会計担当理事が責任もって対応するとの提案がなされ、承認された。

12.J-STAGEへの登録について:当会では、これまで会誌「屋久島学」を定期的に発行してきており、更なる会の活動状況の紹介、読者および会員、広告企業の開拓を鑑みると、J-STAGE(独立行政法人科学技術振興機構が運営する電子ジャーナル無料公開システム)を検討することが必要と考えられる。当会では、既発行の会誌を当年号2,000円、前年号1,000円、前々号以前500円で販売していることもあり、無料公開について発行後の年数等を検討することが不可欠である。このため、当会では、議題11にあるISSN登録および議題10にある会誌の配布についての事業を進め、J-STAGEでの登録については、継続審議とすることとした。

14.テーマセッションにおける趣旨、各講演者の要旨と略歴について:当会では各大会で様々なテーマセッションを企画し実行してきたが、毎回、各セッションの趣旨、各講演者の要旨や略歴(プロフィール)の制限文字数を決めていなかったことから、体裁がバラバラであった。この案件を解消するため、あらかじめ文字数を、「テーマセッションの趣旨:500字」、「各講演者の要旨:300字」、「各講演者の略歴(プロフィール):200字(決まった様式はなし)」とするよう提案があり、承認された。これに基づき、理事会や大会運営委員会でテーマや内容が決まった際、すぐに担当者や講演者に依頼できるようすることが確認された。

14.今後のテーマセッションについて:これまでのテーマセッションの企画について、例年4~7月に開催される理事会あるいは大会運営委員会で決定しているが、準備時間が短いことがあり、テーマの選定や講演者の確保等に支障が生じたことから、今後はさらに早い時期(前年度の大会の際の理事会、メール理事会等)から準備を進めることが良いとの提案がなされ、承認された。また理事会メンバーでテーマを決める際にもネタ切れ感もあり、会員からのメールでのテーマ募集を試みた場合もあったことから、今後も継続していくことが確認された。なお次回のテーマセッションとして、環境系のテーマでの開催がないことから、永淵会員をメインに屋久島における越境大気汚染物質や水環境等について企画していただくということが提案され、承認された(この件に関しては、後日、永淵会員は了承)。また今回話題にした口永良部島に関することも、積極的に取り上げていくことが確認された。さらに、以前に共同開催した渓畔林研究会と同様、他の学会等との共催で企画することも検討していくことが確認された。

15.高校生発表について:今回の屋久島高校環境コースの発表において、最後に講評があり非常に好評であったことから今後も継続していくよう提案があった。また各発表後の内容も非常に良かったことから、今後はさらなるレベルアップをすべく、事前打合せの実施や議論時間を充分に確保した方が良いとの提案もあり、いずれも承認された。さらに、次年度以降の課題研究や発表内容を論文等に執筆するにあたり、研究内容に関連する研究者あるいは会員が適宜、協力・指導していく体制の確立を検討していくことが確認された。

16.当会主催のエクスカーションの実施について:これまで、大会の開催期間中に組み込まれていたエクスカーションについて、参加者へのサービスに鑑み観察の対象やポイントの最適な時期に設定することに加え、企画者や参加者が実施(参加)しやすいような日程に設定してはどうかという提案がなされ承認された。

17.オープンフィールドミュージアム(OFM:Open Field Museum)について:実現に向けて、これまで通り、担当理事が準備を進めていくことが確認された。

18.役員選挙について:2020年度は、3年に1回の理事選挙があり、3期目(2021~23年度)の役員を選出する。これまで通り、8月31日付けの会員名簿を基にして、9月に選挙人名簿+投票用紙を発送し、9月末を締切、10月初旬に開票して新理事を決定、10月下旬~11月上旬に理事の互選で会長等役員決め(指名理事含む)る予定である。当会の会則第14条に「各役員の任期は3ヶ年とし、連続3期以内とする。」とある。この会則に従うと、現理事会の主要メンバーが次期の選挙で当選すれば、4期目(2024~26年度)には被選挙権を失うことになる。したがって、人的資源がまだ十分でない当会においては、非常に懸念される事案である。この案件については、今後、役員の任期期間の再検討や、当年度の選挙において積極的に現理事会メンバー以外の会員からの登用を図る等を検討していくことが確認された。

19.次期大会の日程について:2020年度の第8回大会の開催の日程と場所は、12月12日(土)~13日(日)に安房とすることが確認された。